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三重県大内山川の川づくり 現地視察

 当漁連では、人と魚にやさしい川づくり事業において、川づくりのシステム・体制・手続きの優良事例について調査・検討を行っています。その中で視察すべき箇所が全国で3つ(だけ)あることが分かってきました。

 その優良事例として昨年宮崎県岐阜県の現地視察を行ってきました。

 今回は最後の優良事例である三重県において研修会が開催されたので、大紀町にある大内山川へ4月21日に現地視察へ行ってきました。

 

 

 研修会は3つの講演と実地講習、その後に修了試験が行われます。修了試験は当日の講演に関する選択問題各5問程度に加え、記述式の総合問題を加え、60分間、かなりの難問のようです。

 

 見学者の我々は修了試験の前に帰途につくことから、研修会に先立ち実地講習の現場等を先に見学させていただきました。

 

 先導は漁協の環境パトロール車。ライト、スピーカー、ウインチも付いていてカッコイイのは災害時対応車両となっているからだそうです。

 

 

 さて、今回の実地講習の現場はこちら。↓ 

 土砂置き場からの濁水流出防止の効果を検証するため、4つの試験区(色が違う)が施工業者の協力により設置されています。ポイントは沖縄県で赤土流出対策に用いられている土壌浸食防止剤です。これに土、肥料、種子等を混ぜ、その組成を変えた吹き付け施工の違いを4区で調査しています。

 施工完了からまだ日が浅かったのですが、吹き付けた種子からの発芽が始まっていました。

 

 

 山梨県でも土砂置き場にビニールシートが懸けられているのは良い方で、吹きつけもされないまま降雨時に濁水が発生している場合が見受けられます。

 

 濁りが出てから対処するのではなく、当初から設計に記載されることにより、河川環境の保全が進むのであれば、それは大変有り難いことです。

 

 興味深い話なので、思わず身を乗り出して説明を聞いています。 

 

 

 川岸には、無断駐車による地元とのトラブルを回避するため、優良な釣り場周辺には駐車場が整備され、分かりやすいように看板も設置されていました。

  

 

 釣り場への駐車場整備。やれば良いことは分かっているけれども、中々できることではありません。

 

 

 駐車場の先の川を見てみると・・・

 

 

 堤防の端にピンクテープの付いた釘が ???

 

 

とても見にくいけれど、矢印の間に糸が見えませんか。

 

 

 手前にピンぼけの糸が一本、水面と道路の高さの間にもう一本。見えるでしょうか?

 アユ釣り場全域にドローンを使って7m以内のピッチで黒テグスを横断して設置しているとのこと!!! すごい努力量。

 確かに視察中には、カワウを1羽も見かけませんでした。

 

 

 講習会場に戻っていよいよ講演の開始です。

 今回は受験者(施工業者)60名、発注者として国、県、NEXCO中日本、JR東海の16名、それ以外に地元の関係者や漁協、講演者、主催者を含めると100名規模で会場は一杯です。

 これを一漁協が主催しているのだから驚きです。多分ここまで単一漁協でやっているのは、全国広しといえどもこの大内山川漁協だけでしょう。

 

 ここまで人が集まり、研修会をしっかりできるのも、日頃から信頼できる良い関係づくりができているからに違いありません。大内山川漁協の渡邊組合長さんは「ここまで来るのに15年かかった。」と言われてましたが、その間の努力と苦労は大変なものだったと思います。

 

 「業者を泣かせて魚の住みよい川づくりを進めることは間違っている。魚に住みよい川づくりのための工事を、確実に経費として発注者に見積もって貰うことが重要で、それができれば受注者も漁協関係者もみんな喜ぶ共存共栄の道を進むことができる。」名言です。

 

 これまで川づくりの理想と考えていたことが、実際に行われている現場を見て、大変うれしくなりました。

 

 大内山川漁協の渡邊組合長はじめ、関係者の方々には大変お世話になりました。

 短い間でしたが、大変参考になりました有り難うございます。

 

 さて、3大優良事例を見るに付け、是非これが全国に広まって欲しいと思いました。

 そのための仕事に、いよいよ取りかかるべき時が、近づいて来たようです。

 

 今回の研修事業にかかる内容はこちら

2026年4月27日(月)

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