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宮崎県の川づくり 現地視察

 10月29日から31日にかけ当漁連で受託している「人と魚に優しい川づくり事業」で宮崎県の川づくりについて現地視察へ行ってきました。

 

 メンバーは、委託元の東京水産振興会、受託者の水産技術研究所、栃木県水産試験場、当連合会の担当者。それに加え山梨大学の先生、山梨県治水課の担当職員、県内建設コンサルタントの総勢9名と大所帯です。

 

 現地視察では、宮崎県内水面漁連、宮崎県河川課及び各事務所、NPO法人大淀川流域ネットワークにおける取り組みについて、各担当者から話を伺うと共に、実際の施工現場を見学し説明を受けました。

 

 (宮崎県内水面漁連からの聞き取り)

 今回の一番の関心事は、県とNPO が協働で実施している「宮崎県自然豊かな水辺の工法研究会」の研修会です。この枠組みはNPO の元代表である杉尾哲宮崎大学名誉教授を中心に作られたもので、平成18年から始まっているとのこと、次々と質問が飛び交います。

(宮崎県河川課・NPO法人大淀川流域ネットワークからの聞き取り)

 

  研修会は年3回開催され、毎年千人を超える人が受講し、その殆どが施工業者の方達です。何故なら受講後レポートを作成し、これが認定されると入札時の加点されることが、県として制度化されています。

 

 

 

 

 今回の研修会は、県職員の方々の研修と講演の収録を兼ねていて、一般の受講者は後日オンラインで研修を受けます。受講要領はこちら

 

 県の技術者向けにはこの研修会に加え「川づくり現地検討会」が行われ、技術レベルの向上が図られると共に「うるおいのある川づくりコンペ」によりモチベーションのアップも図られているとのことでした。

 

 

 現場視察では、今年の「宮崎の”うるおいのある川づくりコンペ”」で金賞を受賞した都城土木事務所の担当者から、高崎川における多自然川づくりの工夫について話を聞きました。担当者の熱意が伝わってくる内容です。

 

 最終日は、雨の中宮崎県北部の視察となりました。

 

 北川の霞堤の視察では、現場視察もさることながら、発注者と漁協の良好な連携が図られていることがとても印象的でした。

 

 

(霞堤の内側(正式には堤内地)で遊水池となる場所は田圃、人家の一部は嵩上げされるなどして水に浸からない場所にある。)

 

(神代川:高千穂町内にあり、地元との丁寧な協議の末、施工されている)

 

山附川:勾配が急なため、災害で河床の石が流された箇所もあるようだが、石積み護岸が風景になじんでいる)

 

 

 先日の岐阜県に続き、とても情報量の多い視察となりました。両県のように発注者、施工業者と共に(漁業関係者の意見も踏まえ)多自然川づくりを目指す態勢づくりを提案することが、本事業の目指すところです。

 簡単ではないと思いますが、今回の視察を元にその仕組みを考えて行きたいと思います。

 

 先ずは山梨で、できれば全国へ。

2025年11月7日(金)

山梨県の釣り情報|山梨県漁業協同組合連合会

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