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早川の濁り

 令和7年10月28日、早川水系が濁る主な原因である稲又谷川の状況について、峡南建設事務所身延支所、水産技術センターと共に踏査を行いました。

 

 富士川&早川の濁りについては、こちらのワークショップスライドを参考にしてください(スライドp11の大規模崩落の2019(R1)年は、2020(R2)年の間違いで、要訂正)

 

 

 

○ 稲又谷川と雨畑川の合流地点の状況

 

 

 

 稲又谷川上流にある八潮崩れから押し出した大量の土砂が、合流点で扇状地を形成していましたが、従前の状況に比べ礫径は大きくなり、安定しつつあると思われました。 

 

 

 稲又谷川の流れ出しは、当日は最近の降雨が殆どなく、低水位かつ減水傾向であったこともあり、清冽な状況でした。

 

 

 ただし、流路の脇には、泥の堆積が認められる箇所もありました。

 

 

 また、流れが緩やかで粒径が小さいところの底をかき混ぜると、濁りが生じました。

 

 

 さらに、流れで削られた岸際には、堆積した土砂の断面が認められ、細かい粒径の部分もかなり残っているなど、まだまだ河床が安定したとは言い切れない状況でした。  

 

  雨畑川本流は堆積土砂に阻まれ、一度全てが伏流し、扇状地下流で湧出し稲又谷川と合流していた。湧出水路の水温は、感覚では5度程度温かく、また攪乱も少ないためか緑藻が繁茂していました。

 

 (向こう側が雨畑川、手前が稲又谷川)

 

 上流にある稲又第3堰堤の水は、何故かやや濁っていた。これより上流で工事等はないことから、自然な濁り(土砂移動)が現在も継続していると考えられました。

 

 

 帰路上の雨畑ダム上流域では掘削した流路以外に水の流れた跡が認められたことから、増水時には土砂移動が生じていると思われました。

 

 

 今年富士川本流のアユが好漁であったのは、解禁までに濁りの生じることが殆どなく、解禁後濁った場合でも速やかに回復したためと考えられます。

 

 この状況は、土砂移動が落ち着いたというよりは、降雨により濁りの生じたのが7月で、アユの遡上がほぼ終了している時期であり、かつ短期間であったためと考えられます。

 

 願わくば、このような状況が来年も再現されることを祈りたいと思います。

2025年11月10日(月)

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