漁場環境保全の活動 その1 第1回合同パトロール①
富士川は従来から濁りやすい河川でしたが、近年支流である早川の濁水が長期化しています。
漁業関係者は濁水により漁場管理に悪影響が出ていることから、関係機関へ改善を要望してきましたがあまり進展がありませんでした。自然現象への対処は困難ですが、人為的要因であれば対策を行う必要があります。このため、濁りの発生状況を確認し改善を図るため、令和3年5月21日に漁業関係者と県峡南建設事務所身延支所の合同で河川巡視を実施しました。このことを2回に分けてご報告いたします。今回は雨畑川水系の状況です。
巡視の状況
○ 雨畑ダム貯水池
雨畑ダム貯水池の道路脇にある東京発電雨畑発電所の放水は、雨畑川の上流、御馬谷、奥沢の各水系の上流部から取水しているため、放流水の濁りはなく清冽でした。
ダム湖内で流路に触れる掘削は行われていませんでした。今後濁水の発生を抑えるため流路の掘削方法を改良する予定だそうです。・ ダム流入部の雨畑川は、酷い濁りでした。御池の沢の河川水には濁り認められません。
ダム湖内の堆積した土砂を搬出するため掘削作業が続いている
○ 稲又谷川
雨畑ダム湖の上流にある稲又谷川は、その上流に日本でも有数の崩落地を抱える雨畑川の支流です。昨年7月に土石流が発生、大量の土砂が流下したため、日本でも有数の規模を誇る稲又第3砂防堰堤をはじめ周辺施設が破損しています。このため稲又谷川は、早川の濁りの発生源の一つと考えられています。 当日もほとんどドロドロの状況で透視度2cmの酷い濁りでした。ただし、稲又谷第3砂防堰堤修復のため、改修工事が堰堤の上流で行われていた模様で、この影響もあると考えられました。
2021年5月27日(木)
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