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富士川の天然アユ遡上状況

 4月18日に静岡と山梨の水産関係者が行ったアユ遡上状況の現地視察に行ってきました。

 富士川の河口から直線にして約5kmの所に四ヶ郷頭首工という高さ約4mのコンクリート製の堰堤があります。この堰堤は設置当初は木工沈床でできておりアユの遡上が可能であったものの、その後コンクリート化され魚道が設置されはしたものの従来のような遡上はありませんでした。その後平成3年に四ヶ郷堰の魚道改修が行われ、尺鮎のつれる富士川が復活しました。

 ただし、流量が比較的多いときには右岸の魚道が、流量が少ないときには左岸の魚道が一定程度機能してはいるものの、魚道の下には遡上してきた鮎が滞留しています。

 昨年の同時期には殆ど見られなかった遡上アユが、今回の視察ではかなりの数が目視されました。

 

 手前から四ヶ郷堰、富士川橋、JR東海道本線の鉄橋。

 

 途中に木が引っかかっているものの、右岸魚道の流れは良好です。

 

 堰堤スロ-プ下を歩いて行くと

 

画面手前に流れを1尾がジャンプして行きます。

 

画面上部の流れの中を1尾が遡上します。

 

 水叩きの中をアユが逃げていきます。

 

 

 ハミアトのある石もあちこちに見つかりました。同行したうちの一人は「この周辺で軽く万単位はいるのでは」と言っていました。

 今年の遡上は期待できそうです。ただし・・・・

 

 左岸魚道の流れは滝のようです。ここに向かって行ったアユはほぼ遡上できないでしょう。

 静岡県では平成28年から29年にかけて四ヶ郷堰魚道評価委員会を設置し、「魚道は一定程度機能しているものの遡上改善のためには対策が必要である」との評価を得ています。

 富士川の濁りについては、徐々にではありますが改善が図られつつありますので、今後魚道の改修についても期待しつつ、巨アユの里富士川の復活を目指したいと思います。

 

 なおこの周辺では、釣りは禁止されていますのでご注意下さい。

 

2022年4月20日(水)

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